We’ve updated our Terms of Use to reflect our new entity name and address. You can review the changes here.
We’ve updated our Terms of Use. You can review the changes here.

つ​め​た​い​ ​ゆ​め

by 海の上のプールサイド

/
  • Streaming + Download

    Includes unlimited streaming via the free Bandcamp app, plus high-quality download in MP3, FLAC and more.
    Purchasable with gift card

      ¥2,000 JPY  or more

     

1.
冷たい夢 07:03
どこで生まれたのかわからない 注文を受けて 僕は作られた がたがた揺れる闇の中 僕はまだひかりを知らない 夢 それは 冷たい夢 箱を開けて スイッチをいれて 僕ははじめて動き出す 二人は僕に名前をつけた 人間の子供につけるような名前を 夢 それは 冷たい夢 細く途切れそうな夢 人間らしく微笑んで 人間らしく悩んで 人間らしく間違えて せめて人間らしく 生きているように 夢 それは 冷たい夢 失われた温もりを求めて ただの機械である僕は 天国の存在を否定する ただの人形である僕は 神を信じることができない 今わかっていることは ここにはもう誰もいないということ そしてもうすぐ確実に 動かなくなるであろうということ 夢 それは 冷たい夢  記憶がなくなる前に見た 夢 それは 冷たい 夢
2.
幽霊 04:38
居なくなってしまったものは 仕方がないさ 会えなくなってしまったことも 仕方がないさ みんないつかはどこかへ消えていく 帰る場所がどこかにあれば それでいいさ 落ち着く場所が見つかれば それでいいさ みんないつかはどこかへ消えていく 僕らは幽霊 気まぐれな奴らさ 生きていたときのことなんか 思い出したくもないね 終わってしまったものは しょうがないさ 忘れ去られてしまっても しょうがないさ みんないつかはどこかへ消えていく 僕らは幽霊 気まぐれな奴らさ 生きていたときのことなんか 思い出したくもないね 残されたものたちにできることは 順番を待って歩き続けるだけ みんないつかはどこかへ消えていく
3.
ニュース 00:58
4.
サーカス 04:28
サーカスの一団がやってきて 僕らに夢を見させてくれたその夜に 盗賊は街を襲っていた 家にいた者は殺されていた サーカスの一団がやってきて 僕らに夢を見させてくれたその夜に 食べ物や水は買い占められ あるいは奪われてなくなっていた サーカスの一団がやってきて 僕らに夢を見させてくれたその夜に 細菌生物兵器が撒かれて 知らない誰かが犠牲になっていた 違う世界では悲しみが 違う世界では憎しみが 違う世界では争いが 起きている でも僕らはその間 サーカスに夢中だった ひとときだけの感動を与えてくれる サーカスに夢中だった そして今 サーカスの一団は去っていく
5.
迷子 07:35
遊ぼう 朝まで 静かな町を歩けば シャッター通りで 変な落書き見つけたよ 遊ぼう 夜まで 風で舞い上がるビニール袋が まるで踊っているように 楽しそうだよ 誰もいなくなった街で 遊ぼう いつまでも しんと静まり返った街で どちらかが消えてしまうまで 安心できる場所などないよ みんなはどこへいったのだろう 時間が止まったかのように みんなはどこへ消えたのだろう 誰もいなくなった街で 暮らそう いつまでも この空っぽな都会で どちらかが消えてしまうまで
6.
望郷 01:43
7.
対岸の遥か先で炎が燃えている 暗闇の中で僕はそれを見ている 純粋であることは難しいが 堕落するのはほんの一瞬だ 赤い炎と黒い煙 相見互いに 必要であるものみたいに そこは君が住んでいる町 僕がかつて暮らした町 火をつけたのは誰か? それは君の希望だったか 赤い炎と黒い煙 絡み合う醜い蛇のように 対岸の遥か先で炎が燃えている 暗闇の中で僕はそれを見ている まるでこの世の終わりみたいに美しい 何の痛みもなく 何の咎めもなく
8.
黄色い家 06:43
黄色い家で僕は生まれた 四角い窓からは 囲われた壁しか見えない 黄色い家で僕は育てられた 他にも何人かの友達がいた 何も知らずに 与えられたものを使いこなした 何が間違いで正解か 判断を下した 年老いた仲間から順に 黄色い家から消えていく 僕は彼らの行方を追わない いろんな思い出があったよ いろんな思い出があったよ それはとても 楽しいひとときだったよ 何も知らずに 与えられたものを使いこなしていた 何が間違いで正解か 判断を下した 敷地内にある栗の木の下には 壊された友達が何人も 埋められている 先生が埋めているところを 見たことがある いつか僕も埋められてしまうのか みんな何も語らない 誰も疑問に思っていないのか あるいは麻痺しているのか 諦めて大人しくしているのか 僕はここから出る 僕はここから出ようと思う 僕はここから出る 僕はここから出ようと思う 僕はここから出る 僕はここから出ようと思う けど…
9.
痕跡 03:38
それは美しく崩壊する とても遅い速度で しかし確実に もうここには誰もいない 痕跡だけが残っている 誰かが住んだ 誰かが生きた そんな痕跡が それは大切なものじゃない それは大事なものでもない もうここには何もない 痕跡だけが残っている 誰かが生んだ 誰かが作った そんな痕跡が 今 埋もれていく かすかな光も遮られ 再び目が覚めるころには すべてが変わっていることだろう いつかたぶんきっと 起こることだろうと考えていたら それはもうとっくに起こっていて 忘れていた事実だった 今 砕けてゆく ひとつとして同じ形はなく ぶつかり合い 削れて やがて擦り潰されて消えていく この手のなかに思い出される 痕跡が少しずつなくなるのを じっと見ている
10.
沈む 01:20
11.
青い馬 04:45
あの子を乗せた 青い馬が走る 音もなく静かに たてがみを揺らして あの子は馬の背中におでこをつけて 瞳を閉じている まつ毛が重たく濡れている 空と地上の境目がわからないような 夜を駆けていく 春に溶ける雪のように 儚いものだよ あの子を乗せた 青い 青い馬が走る 月が夜空を照らして 雲がふたつに分かれていく あの間を 君は行くのだろう 見えなくなってしまうのだろう そして戻ることはないのだろう あの子を乗せて 青い馬が走る

about

暗闇の中で、打ち捨てられた機械の子供の視点で描かれる「冷たい夢」、ここからアルバムのすべてのストーリーが始まり、「青い馬」で、消失する記憶のように完結する。
最初から最後まで曲がシームレスに続く渾身のコンセプトアルバムとなっている。

単曲ずつではなく、ぜひ最後まで通して聴いていただきたい。

credits

released November 23, 2021

海の上のプールサイド

Vocal,Guitar:佐藤信一
Bass:加藤学

support member
Violin : 中條日菜子
Drums : 篠田千寿
Key/piano : 石井千智

Recording / Mixing / Mastering:佐藤信一
Drams recording :石野洋一郎(Crunch stadio)
recorded at Crunch stadio,sound studio NOAH ikebukuro,ebisu,stadio UEN
JKT artwork:前田泰子

license

all rights reserved

tags

about

海の上のプールサイド Tokyo, Japan

contact / help

Contact 海の上のプールサイド

Streaming and
Download help

Report this album or account

If you like 海の上のプールサイド, you may also like: